論文の概要: Stochastic Thermodynamic Cycles of a Mesoscopic Thermoelectric Engine
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2010.06853v2
- Date: Sun, 7 Feb 2021 13:02:37 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2023-04-29 02:55:13.677694
- Title: Stochastic Thermodynamic Cycles of a Mesoscopic Thermoelectric Engine
- Title(参考訳): メソスコピック熱電エンジンの確率的熱力学サイクル
- Authors: R David Mayrhofer, Cyril Elouard, Janine Splettstoesser and Andrew N
Jordan
- Abstract要約: 2つの容量結合型量子ドットからなる定常熱電エンジンの解析を行った。
この定常エンジンの動力学の単一実現において、4ストロークサイクルを同定することができる。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 0.0
- License: http://arxiv.org/licenses/nonexclusive-distrib/1.0/
- Abstract: We analyze a steady-state thermoelectric engine, whose working substance
consists of two capacitively coupled quantum dots. One dot is tunnel-coupled to
a hot reservoir serving as a heat source, the other one to two electrically
biased reservoirs at a colder temperature, such that work is extracted under
the form of a steady-state current against the bias. In single realizations of
the dynamics of this steady-state engine autonomous, 4-stroke cycles can be
identified. The cycles are purely stochastic, in contrast to mechanical
autonomous engines which exhibit self-oscillations. In particular, these cycles
fluctuate in direction and duration, and occur in competition with other
spurious cycles. Using a stochastic thermodynamic approach, we quantify the
cycle fluctuations and relate them to the entropy produced during individual
cycles. We identify the cycle mainly responsible for the engine performance and
quantify its statistics with tools from graph theory. We show that such
stochastic cycles are made possible because the work extraction mechanism is
itself stochastic instead of the periodic time dependence in the
working-substance Hamiltonian which can be found in conventional mechanical
engines. Our investigation brings new perspectives about the connection between
cyclic and steady-state engines.
- Abstract(参考訳): 2つの容量結合量子ドットからなる定常型熱電エンジンの解析を行った。
1つのドットを熱源として機能するホット貯水池にトンネル結合し、もう1つのドットから2つの電気的に偏りのある貯水池を低温で冷却し、バイアスに対する定常電流の形でワークを抽出する。
この定常エンジンの動力学の単一実現において、4ストロークサイクルを同定することができる。
サイクルは純粋に確率的であり、自己振動を示す機械式自律エンジンとは対照的である。
特に、これらのサイクルは方向と持続時間で変動し、他のスプリアスサイクルと競合して起こる。
確率的熱力学手法を用いて、サイクル変動を定量化し、個々のサイクル中に生じるエントロピーと関連付ける。
エンジンの性能に主に責任を負うサイクルを特定し、その統計をグラフ理論のツールで定量化する。
従来のメカニカルエンジンで見られる作業-置換ハミルトニアンの周期時間依存性に代えて,作業抽出機構自体が確率的であることから,このような確率サイクルが可能となる。
本研究は循環式エンジンと定常式エンジンの接続に関する新たな視点をもたらす。
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