論文の概要: Switching the function of the quantum Otto cycle in non-Markovian
dynamics: heat engine, heater and heat pump
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2211.09336v1
- Date: Thu, 17 Nov 2022 04:53:15 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2023-01-19 06:58:23.487895
- Title: Switching the function of the quantum Otto cycle in non-Markovian
dynamics: heat engine, heater and heat pump
- Title(参考訳): 非マルコフ力学における量子オットーサイクルの関数の切り替え:熱エンジン、ヒーター、ヒートポンプ
- Authors: Miku Ishizaki, Naomichi Hatano, Hiroyasu Tajima
- Abstract要約: 本研究では, マクロ熱浴とマイクロキュビットの相互作用エネルギーは無視できないことを示す。
非マルコフ量子オットーサイクルは、熱浴との相互作用時間を制御することにより、エンジンやヒーター、ヒートポンプなどの機能を切り替えることができる。
この性質は量子コンピューティングにおける量子ビットの冷却に利用される可能性がある。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 0.0
- License: http://arxiv.org/licenses/nonexclusive-distrib/1.0/
- Abstract: Quantum thermodynamics explores novel thermodynamic phenomena that emerge
when interactions between macroscopic systems and microscopic quantum ones go
into action. Among various issues, quantum heat engines, in particular, have
attracted much attention as a critical step in theoretical formulation of
quantum thermodynamics and investigation of efficient use of heat by means of
quantum resources. In the present paper, we focus on heat absorption and
emission processes as well as work extraction processes of a quantum Otto
cycle. We describe the former as non-Markovian dynamics, and thereby find that
the interaction energy between a macroscopic heat bath and a microscopic qubit
is not negligible. Specifically, we reveal that the interaction energy is
divided into the system and the bath in a region of the short interaction time
and remains negative in the region of the long interaction time. In addition, a
counterintuitive energy flow from the system and the interaction energy to the
hot bath occurs in another region of the short interaction time. We quantify
these effects by defining an index of non-Markovianity in terms of the
interaction energy. With this behavior of the interaction energy, we show that
a non-Markovian quantum Otto cycle can switch functions such as an engine as
well as a heater or a heat pump by controlling the interaction time with the
heat bath. In particular, the qubit itself loses its energy if we shorten the
interaction time, and in this sense, the qubit is cooled through the cycle.
This property has a possibility of being utilized for cooling the qubits in
quantum computing. We also describe the work extraction from the microscopic
system to a macroscopic system like us humans as an indirect measurement
process by introducing a work storage as a new reservoir.
- Abstract(参考訳): 量子力学は、マクロ力学系と微視的量子系の相互作用が作用するときに生じる新しい熱力学現象を探求する。
特に量子熱エンジンは、量子熱力学の理論的な定式化と、量子資源による効率的な熱利用の研究において重要なステップとして多くの注目を集めている。
本稿では, 量子オットーサイクルにおける熱吸収・放出過程と作業抽出過程に注目した。
我々は, 前者を非マルコフ力学と表現し, マクロ熱浴と顕微鏡量子ビットとの相互作用エネルギーは無視できないことを示した。
具体的には, 相互作用エネルギーを短い相互作用時間領域の系と浴に分割し, 長い相互作用時間領域では負に保たれることを明らかにした。
さらに、システムからの直感的エネルギーフローと熱湯との相互作用エネルギーは、短時間の相互作用時間の別の領域で発生する。
相互作用エネルギーの観点から非マルコビアン性指数を定義することによってこれらの効果を定量化する。
この相互作用エネルギーの挙動により、非マルコフ量子オットーサイクルは、熱浴との相互作用時間を制御することにより、エンジンやヒーターやヒートポンプなどの機能を切り替えることができることを示した。
特に、相互作用時間を短くすると、量子ビット自体がエネルギーを失うので、この意味では、量子ビットはサイクルを通して冷却される。
この性質は量子コンピューティングにおける量子ビットの冷却に利用される可能性がある。
また, マイクロシステムからヒトのようなマクロシステムへの作業抽出を, 新しい貯留層として作業貯蔵を導入することで, 間接的な計測プロセスとして記述する。
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