論文の概要: Excited-State Adiabatic Quantum Computation Started with Vacuum States
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2005.07511v2
- Date: Thu, 18 Jun 2020 06:08:42 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2023-05-20 03:14:07.685812
- Title: Excited-State Adiabatic Quantum Computation Started with Vacuum States
- Title(参考訳): 真空状態から始まった励起状態断熱量子計算
- Authors: Hayato Goto and Taro Kanao
- Abstract要約: 我々は、最も安定な状態、すなわち真空状態から始まる励起状態AQCを提案する。
この逆直観的アプローチは、駆動量子システムを使用することで可能となる。
数値シミュレーションにより,KPOを用いた標準基底状態AQCが最適解の発見に失敗するハードインスタンスを,本手法で解くことができることを示した。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 0.0
- License: http://arxiv.org/licenses/nonexclusive-distrib/1.0/
- Abstract: Adiabatic quantum computation (AQC), which is particularly useful for
combinatorial optimization, becomes more powerful by using excited states,
instead of ground states. However, the excited-state AQC is prone to errors due
to dissipation. Here we propose the excited-state AQC started with the most
stable state, i.e., the vacuum state. This counterintuitive approach becomes
possible by using a driven quantum system, or more precisely, a network of
Kerr-nonlinear parametric oscillators (KPOs). By numerical simulations, we show
that some hard instances, where standard ground-state AQC with KPOs fails to
find their optimal solutions, can be solved by the present approach, where
nonadiabatic transitions are rather utilized. We also show that the use of the
vacuum state as an initial state leads to robustness against errors due to
dissipation, as expected, compared to the use of a really excited (nonvacuum)
state as an initial state. Thus, the present work offers new possibilities for
quantum computation and driven quantum systems.
- Abstract(参考訳): 組合せ最適化に特に有用である断熱量子計算(AQC)は、基底状態ではなく励起状態を使用することでより強力になる。
しかし、励起状態のAQCは、消散によるエラーを起こしやすい。
ここでは、最も安定な状態、すなわち真空状態から始まる励起状態AQCを提案する。
この逆直観的アプローチは、駆動量子系、またはより正確にはKPO(Kerr-nonlinear parametric oscillators)のネットワークを使用することで可能となる。
数値シミュレーションにより、KPOを用いた標準基底状態AQCが最適解を見つけられなかった場合の難易度は、非断熱遷移をむしろ活用する現在の方法によって解決できることが示されている。
また, 真空状態を初期状態として使用すると, 期待どおりの消散による誤差に対して, 実際に励起状態(非真空状態)を初期状態として使用する場合と比較して頑健であることを示す。
このように、本研究は量子計算と駆動量子システムに新たな可能性をもたらす。
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