論文の概要: First-principles theory of extending the spin qubit coherence time in
hexagonal boron nitride
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2202.04346v2
- Date: Thu, 31 Mar 2022 06:24:32 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2023-02-26 07:05:15.675497
- Title: First-principles theory of extending the spin qubit coherence time in
hexagonal boron nitride
- Title(参考訳): 六方晶窒化ホウ素におけるスピン量子コヒーレンス時間の延長に関する第一原理理論
- Authors: Jaewook Lee, Huijin Park, Hosung Seo
- Abstract要約: 我々は、h-BN中の全てのホウ素原子を10B同位体に置換することで、VBスピンのコヒーレンスを3倍に向上させることを示した。
また、VB−の曲率を誘導することにより、VB−のT2時間を1.3倍にすることができる。
我々の結果は、h-BNの任意のスピン量子ビットに適用でき、高速量子センサ、量子スピンレジスタ、原子間量子マグネットを実現するための材料プラットフォームとしての可能性を高めることができる。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 2.374131221213889
- License: http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
- Abstract: Negatively charged boron vacancies (VB-) in hexagonal boron nitride (h-BN)
are a rapidly developing qubit platform in two-dimensional materials for
solid-state quantum applications. However, their spin coherence time (T2) is
very short, limited to a few microseconds owing to the inherently dense nuclear
spin bath of the h-BN host. As the coherence time is one of the most
fundamental properties of spin qubits, the short T2 time of VB- could
significantly limit its potential as a promising spin qubit candidate. In this
study, we theoretically proposed two materials engineering methods, which can
substantially extend the T2 time of the VB- spin by four times more than its
intrinsic T2. We performed quantum many-body computations by combining density
functional theory and cluster correlation expansion and showed that replacing
all the boron atoms in h-BN with the 10B isotope leads to the coherence
enhancement of the VB- spin by a factor of three. In addition, the T2 time of
the VB- can be enhanced by a factor of 1.3 by inducing a curvature around VB-.
Herein, we elucidate that the curvature-induced inhomogeneous strain creates
spatially varying quadrupole nuclear interactions, which effectively suppress
the nuclear spin flip-flop dynamics in the bath. Importantly, we find that the
combination of isotopic enrichment and strain engineering can maximize the VB-
T2, yielding 207.2 and 161.9 {\mu}s for single- and multi-layer h-10BN,
respectively. Furthermore, our results can be applied to any spin qubit in
h-BN, strengthening their potential as material platforms to realize
high-precision quantum sensors, quantum spin registers, and atomically thin
quantum magnets.
- Abstract(参考訳): 六方晶窒化ホウ素(h-BN)中の負電荷ホウ素原子空孔(VB-)は、固体量子応用のための2次元材料において急速に発達する量子ビットプラットフォームである。
しかし、スピンコヒーレンス時間(T2)は非常に短く、h-BNホストの本質的に密度の高い核スピン浴のため数マイクロ秒に制限される。
コヒーレンス時間はスピン量子ビットの最も基本的な性質の1つであるので、VB-の短いT2時間はスピン量子ビット候補としてのポテンシャルを著しく制限することができる。
本研究では,VBスピンのT2時間を本態性T2の4倍に拡張できる2つの材料工学手法を理論的に提案した。
我々は密度汎関数理論とクラスタ相関展開を組み合わせることで量子多体計算を行い、h-BN中のホウ素原子を10B同位体に置き換えることで、VB-スピンのコヒーレンスを3倍に向上させることを示した。
また、VB−の曲率を誘導することにより、VB−のT2時間を1.3倍にすることができる。
そこで, 曲率誘起不均質ひずみは, 空間的に異なる四重極核相互作用を生じさせ, 浴槽内のスピンフリップフロップダイナミクスを効果的に抑制する。
重要なことに, 同位体濃縮とひずみ工学の組み合わせでVBT2を最大化することができ, 単層および多層h-10BNに対してそれぞれ207.2と161.9の値が得られる。
さらに, h-bn中の任意のスピン量子ビットに適用でき, 高精度量子センサ, 量子スピンレジスタ, 原子の薄い量子磁石を実現するための材料プラットフォームとしての可能性を高めることができる。
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