論文の概要: Universal Scaling Bounds on a Quantum Heat Current
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2209.05789v2
- Date: Sat, 16 Sep 2023 19:34:12 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2023-09-20 01:29:33.416013
- Title: Universal Scaling Bounds on a Quantum Heat Current
- Title(参考訳): 量子熱電流におけるユニバーサルスケール境界
- Authors: Shunsuke Kamimura, Kyo Yoshida, Yasuhiro Tokura, and Yuichiro
Matsuzaki
- Abstract要約: マルコフ環境と結合した量子$L$粒子系に流れ込む熱電流の新たな境界を導出する。
熱電流の絶対値は最大で$Theta (L3)$で、大きめの$L$であることを示す。
本結果は,量子化熱力学デバイスの性能評価に有用である。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 0.0
- License: http://arxiv.org/licenses/nonexclusive-distrib/1.0/
- Abstract: We derive new bounds on a heat current flowing into a quantum $L$-particle
system coupled with a Markovian environment. By assuming that a system
Hamiltonian and a system-environment interaction Hamiltonian are extensive in
$L$, we show that the absolute value of the heat current scales at most as
$\Theta (L^3)$ in a limit of large $L$. Also, we present an example that
saturates this bound in terms of scaling: non-interacting particles globally
coupled with a thermal bath. However, the construction of such system requires
many-body interactions induced by the environment, which may be difficult to
realize with the current technology. To consider more feasible cases, we focus
on a class of system where any non-diagonal elements of the noise operator
(derived from the system-environment interaction Hamiltonian) become zero in
the system energy basis, if the energy difference is beyond a certain value
$\Delta E$. Then, for $\Delta E = \Theta (L^0)$, we derive another scaling
bound $\Theta (L^2)$ on the absolute value of the heat current, and the
so-called superradiance belongs to a class to saturate this bound. Our results
are useful to evaluate the best achievable performance of quantum-enhanced
thermodynamic devices, which contain far-reaching applications for such as
quantum heat engines, quantum refrigerators and quantum batteries.
- Abstract(参考訳): 我々は、マルコフ環境と結合した量子l$粒子系に流れる熱流の新しい境界を導出する。
系のハミルトニアンと系の環境相互作用が$L$で広く存在すると仮定することにより、熱電流の絶対値が$\Theta (L^3)$と最大で$L$の極限でスケールできることが示される。
また、この境界をスケーリングの観点から飽和させる例として、非相互作用粒子が熱浴とグローバルに結合する例を示す。
しかし,このようなシステムの構築には環境によって引き起こされる多体相互作用が必要であり,現在の技術では実現が困難である。
より現実的なケースを考えるために、エネルギー差が一定の値を超えるならば、ノイズ作用素の任意の非対角的要素(系の環境相互作用から派生した)がシステムエネルギーベースでゼロとなるようなシステムのクラスに焦点を当てる。
すると、$\Delta E = \Theta (L^0)$ に対して、熱電流の絶対値上の別のスケーリング境界 $\Theta (L^2)$ を導き、いわゆる超放射は、この境界を飽和させるクラスに属する。
この結果は, 量子熱機関, 量子冷凍機, 量子電池などの遠距離応用を含む, 量子強化熱力学デバイスの性能評価に有用である。
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