論文の概要: Synchronization-induced violation of thermodynamic uncertainty relations
- arxiv url: http://arxiv.org/abs/2404.16936v1
- Date: Thu, 25 Apr 2024 18:00:03 GMT
- ステータス: 処理完了
- システム内更新日: 2024-04-29 14:54:11.603424
- Title: Synchronization-induced violation of thermodynamic uncertainty relations
- Title(参考訳): 同期による熱力学的不確かさ関係の違反
- Authors: Luca Razzoli, Matteo Carrega, Fabio Cavaliere, Giuliano Benenti, Maura Sassetti,
- Abstract要約: 我々は、特に量子システムにおいて、TURが違反している可能性を探り、より低コストで正確な電流を発生させる。
本結果は, 精度の熱力学における同期の活用の道を開くものである。
- 参考スコア(独自算出の注目度): 0.0
- License: http://arxiv.org/licenses/nonexclusive-distrib/1.0/
- Abstract: Fluctuations affect the functionality of nanodevices. Thermodynamic uncertainty relations (TURs), derived within the framework of stochastic thermodynamics, show that a minimal amount of dissipation is required to obtain a given relative energy current dispersion, that is, current precision has a thermodynamic cost. It is therefore of great interest to explore the possibility that TURs are violated, particularly for quantum systems, leading to accurate currents at lower cost. Here, we show that two quantum harmonic oscillators are synchronized by coupling to a common thermal environment, at strong dissipation and low temperature. In this regime, periodically modulated couplings to a second thermal reservoir, breaking time-reversal symmetry and taking advantage of non-Markovianity of this latter reservoir, lead to strong violation of TURs for local work currents, while maintaining finite output power. Our results pave the way for the use of synchronization in the thermodynamics of precision.
- Abstract(参考訳): ゆらぎはナノデバイスの機能に影響を及ぼす。
確率的熱力学の枠組みの中で導かれる熱力学的不確実性関係(TURs)は、与えられた相対的なエネルギー電流の分散、すなわち、電流精度が熱力学的コストを持つために、最小の散逸が必要とされることを示している。
したがって、TURが特に量子系に違反し、より低コストで正確な電流をもたらす可能性を探究することは大きな関心事である。
ここでは, 2つの量子調和振動子が, 強い散逸と低温で, 共有熱環境との結合により同期していることを示す。
この体制では、周期的に第2熱貯水池に結合し、時間反転対称性を破り、後者の貯水池の非マルコビアン性を活用することで、有限出力力を維持しながら、局所的な作業電流に対するTURの強い違反を引き起こす。
本結果は, 精度の熱力学における同期の活用の道を開くものである。
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